初めての集団生活で気をつけたいのが、コロナウイルス感染と夏の感染症。
コロナウイルス感染については、情報もワクチンも割と進んでいますが、国立感染症研究所によると、咽頭結膜熱(プール熱)の患者報告数が増加傾向にあるようです。
夏の三大風邪ともいえる「手足口病」「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱(プール熱)」。
かかってしまうと医師による「登園許可証」が出るまでは保育園や幼稚園はお休みしなければなりません。
当日になってから慌てないように、病気についてやその予防法、かかってしまったときの対応策について知っておきましょう。
手足口病はどんな病気?
手足口病はその名の通り米粒のような水泡が手や足、口にみられる、ウィルスの感染によって起こる感染症です。
毎年夏を中心として発生し、7月下旬に流行のピークを迎えると言われています。
手足口病の症状は?
水疱性発疹は、感染してから3~5日後にみられ、発熱は約3分の1にみられますがあまり高くないことがほとんどのようです。
重症化することはほとんどありませんが、まれに髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの合併症などを起こすこともあるので注意が必要です。
手足口病の治療法は?
手足口病自体への特別な治療法は現状ありません。医師の判断のもと基本的に経過観察と対処療法になります。
手足口病に特効薬はなく、特別な治療方法はありません。また、基本的には軽い症状の病気ですから、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。しかし、まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症などが起こる場合がありますから、経過観察をしっかりと行い、高熱が出る、発熱が2日以上続く、嘔吐する、頭を痛がる、視線が合わない、呼びかけに答えない、呼吸が速くて息苦しそう、水分が取れずにおしっこがでない、ぐったりとしているなどの症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
引用元:厚生労働省
ヘルパンギーナはどんな病気?
ヘルパンギーナは高熱やのどの痛みに加えて、のどの奥に特有の小水疱がみられるウィルス性の疾患です。
ピークは初夏から秋にかけてで、特に乳幼児がかかりやすいと言われています。
ヘルパンギーナの症状は?
ヘルパンギーナは潜伏期間は2~4日程度。
突然38度〜40度もの高熱が1〜3日間続きます。
高熱による全身の倦怠感や食欲不振、咽頭痛、嘔吐、四肢痛などがある場合もあるようです。
1~5mmの小水疱がのどの奥などに見られ、それが潰れて痛みを伴うことがあります。
ヘルパンギーナの治療法は?
手足口病と同様に、特にヘルパンギーナの治療法はありません。
医師の指示のもと経過観察と対処療法をとっていきます。
高熱や水泡によって食欲がない場合、脱水症状にならないよう注意が必要です。
ちなみに、親戚の長男は1歳の頃ヘルパンギーナにかかりました。
普通の風邪と違うなと思ったのは、ご飯やお茶はもちろん、大好きなおっぱいも飲んでくれないこと。
ふと「うわーん」と泣いた瞬間に口の奥を覗くと、喉に水泡らしきものがびっしり。
何を食べてもごっくんできない理由は明らかでした。
結局、水分が取れないということで入院までする事態に。
点滴をされる痛々しい親戚の長男の姿は未だに忘れられません・・・
咽頭結膜熱(プール熱)はどんな病気?
咽頭結膜熱は、アデノウィルスというウィルスが原因の感染症です。
38~39度の発熱や、のどの痛み、結膜炎の症状が見られる小児に多い病気です。
感染力が非常に強く、プールでの接触やタオルを介して感染することも多く、プール熱とも呼ばれています。
通常は6月ころから徐々に流行しはじめ、7~8月にピークになると言われています。
咽頭結膜熱(プール熱)の症状は?
潜伏期間は5~7日程度。高熱が比較的長く4、5日続くことがあります。
また、喉の痛みや目やにが出る症状も特徴の1つです。
その他、リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることもあるようです。
まれに重症肺炎を合併することがあります。
咽頭結膜熱(プール熱)の治療法は?
こちらも基本的に対処療法になります。
長女もかかったことがあり、急に40度近い高熱が出て驚きましたが、その割に機嫌はそこまで悪くなく不思議に思っていました。
かかりつけ医によると、高熱の割に機嫌が比較的良いのも咽頭結膜熱(プール熱)の特徴の1つのようです。
ただ、今思えば熱の出る1〜2週間は便が緩めで回数も多めだったので、もしかしたらその頃には感染していたのかもしれません。
感染力がとても強いようで、「大人でもうつることがあるから注意してね」と言われました。
咽頭結膜熱(プール熱)の予防法は?
基本的にいずれも感染パターンは、飛沫や直接の接触、またオムツ替えの際の便からというルートが多いよう。
でも集団生活のなかではなかなか防ぎようもありませんよね。
基本的ですが、うがい、手洗いをこまめにすることがシンプルで最大の予防策となりそうです。
特にこれからのシーズンは水遊びやプールが始まります。
タオルの共用も感染リスクが高まりますので「自分の体は自分のタオルで拭こうね」とお子さんに伝えておくのも予防策の1つかもしれません。